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連載コラム -クマイ笹-

更新日:2024年1月8日

 古くから民間治療として利用されているクマイ笹(クマ笹とも言います)には、どのような作用があるのでしょうか?

ホームページ連載コラム、今回は「クマ笹」の代表的な特徴についてご紹介します。


※本コラムでご紹介している内容は、弊社の製品であるヨモギと笹のエッセンスⅡの効能効果とは直接関係ありませんのでご注意下さい。

ヨモギと笹のエッセンスⅡの特徴につきましては、本コラムとは別の「商品紹介」と「お客様の声」のページをご参照下さい。


▪️クマイ笹とは

 クマイ笹とは、イネ科ササ属の植物です。山間部に野生で生息しているササの一種で、草丈は40cm~1mほどです。南は鹿児島県の屋久島から北は北海道の原野まで日本全国に広く自生しています。変異が多く、類似種にコクマザサ、ミヤコザサがあります。

イネ科で厳寒の冬に雪に覆われても緑を保つ生命力は驚異的です。健康上、有益な栄養素もバランスもよく含まれています

写真:北海道のクマイ笹


 クマイ笹は古くから薬草として利用され、様々な薬効が期待されています。特に傷ややけどの民間治療として有名です。他にも、胃腸病、糖尿病、高血圧、ぜんそく、風邪など、古くから万病に用いられてきました。葉緑素やビタミンを多く含むため、抗菌作用や免疫力向上効果があるといわれています。


▪️防腐作用や殺菌効果

 クマイ笹の葉は防腐作用や殺菌効果が高いとされ、山仕事や旅の途中で食べるおにぎりや餅を包むのに重宝されてきました。笹団子、笹あめ、笹寿司、笹酒、チマキなど、クマイ

を使った食べ物は、昔からたくさんあります。現代の科学的な研究調査がなされるずっと以前から、昔の人はクマイ笹の葉に含まれた防腐効果や抗菌効果を生活に活用してきました。


▪️多糖類

 熱湯により抽出されたクマイ笹茶の中には、私達の体の細胞膜を形成する大切な多糖類が多く含まれていますが、この細胞膜がしっかりしていれば、様々な病気から守られると言われています。

また、様々な研究からクマイ笹の多糖類が、胃・十二指腸などの潰瘍による不快感の緩和、さらには痛風や高血圧などの防止、ガン、アレルギー、糖尿病などにも効果があると報告されています。


▪️ビタミンK

 クマイ笹には豊富な栄養分のほか、ビタミンKも含まれています。英語の「止血」という意味の「コアギュート」の頭文字「K」がつけられたビタミンKには、止血作用、血管強化作用があります。

現代医学の現場でも、原因不明の出血にはビタミンKの注射が打たれるそうです。

笹が口内炎に良く効くのも、このビタミンKの止血作用によるものです。


▪️喉の乾きに

 闘病中の喉の渇きと空腹感にはクマ笹はおすすめです。クマイ笹には、喉の渇きと空腹を抑えてくれる働きがあります。クマ笹茶には体内の余分な熱を取り去り、乾きを潤す働きがあると言われています。


<参考文献>

・「健康茶」すごい薬効 船瀬俊介 著

・母子里のクマ笹 藤澤明生(医学博士)監修

・クマ笹の秘密 大泉和也 著


▪️クマイ笹エキスとは

 クマイ笹エキスとは、熱水で抽出し、真空減圧濃縮することにより揮発性の成分も抽出したエキスです。


▪️クマイ笹エキスの抗炎症作用/整腸作用に関わる主な成分

1)アラビノース(五炭糖)

 砂糖の加水分解酵素の働きを抑えるため、機能性甘味料としてダイエット効果が期待されている成分。


2)キシロース

 腸内にあるビフィズス菌の増殖を助けて腸内の微生物環境を改善し、人体の免疫力を高める成分。また、エネルギーを提供しないので糖尿病患者用の甘味料として利用されている。


3)アラビノキシラン(アラビノースとキシロースの結合体)

  細胞膜の外側を保護している物質を修復する効果があり、傷ついた細胞を健康に引き戻す作用が期待されている成分。活性型多糖体とも呼ばれている。


4)キシロオリゴ糖(キシロースが鎖状に結合したキシランの加水分解により得られるオリゴ糖)

 整腸作用、血糖値や肝脂質の改善、カルシウムや鉄などのミネラルの吸収促進効果などにより、厚生労働省が審査許可する特定保健用食品として利用されている成分。


5)アラビノキシロオリゴ糖(アラビノキシランの分解により得られるオリゴ糖)

 整腸作用等の機能性素材としての利用が期待されている成分。


▪️クマイ笹エキスの抗菌作用に関わる主な成分

1).p-ヒドロキシベンズアルデヒド

  細菌の増殖抑制に必要な濃度 ⇒ 1~5%

2).3-ヒドロキシ-4-メトキシベンズアルデヒド

  細菌の増殖抑制に必要な濃度 ⇒ 1~5%

3).クマル酸

  細菌の増殖抑制に必要な濃度 ⇒ 0.125~0.5%

4).フェルラ酸(細胞壁のリグノセルロース中でリグニンと多糖を繋ぎ合わせる成分)

  細菌の増殖抑制に必要な濃度 ⇒ 0.125~0.5%。

5).3-ヒドロキシピリジン

  細菌の増殖抑制に必要な濃度 ⇒ 0.5~2%


▪️クマイ笹エキスの抗腫瘍に関わる主な成分

[ Luteoline(ルテオリン) ]


(参考文献)

(1).クマイザサエキス中には、Luteoline 6-C-glucoside、Luteoline 7-O-glucoside、Luteoline 6-C-arabinoside、が含まれています。

松田智彦 他. 群落の異なるクマイザサのフラボノイド組成 日林北支論 57:171-173, 2009

(2). Luteolineは、In vitroでアポトーシスを誘導し、マウス異種移植がんモデルで抗がん活性を示します。

Lin, Y.; Shi, R.; Wang, X.; Shen, H.-M. Luteolin, a flavonoid with potential for cancer prevention and therapy. Curr. Cancer Drug Targets 2008, 8, 634–646.

Seelinger, G.; Merfort, I.; Woelfle, U.; Schempp, C.M. Anti-carcinogenic effects of the flavonoid luteolin. Molecules 2008, 13, 2628–2651.


(3).P13K (Phosphoinositide 3-kinase) /Akt(Serine threonine kinase)の経路阻害により、FoxOの分解を阻害して、がん抑制関連遺伝子発現を促します1)。

(4).転写因子NF(核内因子)-κBを抑制します2)。

(5).アポトーシス阻害因子XIAP(X-linked inhibitor of apoptosis protein)の抑制します3)。

1).転写因子FoxO(Forkhead Box O)は、ストレス応答、代謝制御、細胞周期、アポトーシス、細胞分化、DNA修復、

  免疫機能、炎症などに関連する多くのがん抑制関連遺伝子の発現を促します。

2).NFκBは、炎症反応に必要な様々な遺伝子の発現を誘導する核内転写因子です。

3).XIAPは、内在性のCaspase阻害因子であり、がん細胞で高発現しているアポトーシス抑制因子です。


[ Apigenine(アピゲニン) ]

1).過剰発現されている癌細胞の促進拡散糖輸送体GLUT-1の発現を抑制します。

2).細胞増殖サイクルを停止します(アポトーシスの誘導)。

3).膵臓細胞のインシュリン受容シグナル系P13K/Akt経路を阻害します。


(参考文献)

Patel, D.; Shukla, S.; Gupta, S. Apigenin and cancer chemoprevention: progress, potential and promise (review). Int. J. Oncol. 2007, 30, 233–245.

Li, Z.-D.; Hu, X.-W.; Wang, Y.-T.; Fang, J. Apigenin inhibits proliferation of ovarian cancer A2780 cells through Id1. FEBS Lett. 2009, 582, 1999–2003.


松田智彦 他. 群落の異なるクマイザサのフラボノイド組成 

日林北支論 57:171-173, 2009


<商品紹介>

ヨモギと笹のエッセンスⅡで使用しているエキスの性能


▪️ヨモギ、クマイザサ、長命草、韃靼そば、オオイタドリ、アマチャヅル各濃縮エキスの抗酸化力




▪️クマイ笹エキスに含まれている代表的な糖類

1).アラビノース(五炭糖) :砂糖の加水分解酵素の働きを抑えることにより、ダイエット効果が期待されている成分。

2).キシロース(五炭糖) :腸内にあるビフィズス菌の増殖を助けて腸内の微生物環境を改善し、人体の免疫力を高める 成分。また、エネルギーを提供しないので糖尿病患者用の甘味料として利用されている。

3).アラビノキシラン(アラビノースとキシロースの結合体) :細胞膜の外側を保護している物質を修復する効果があり、傷ついた細胞を健康に引き戻す 作用が期待されている成分。活性型多糖体とも呼ばれている。

4).キシロオリゴ糖(キシロースが鎖状に結合したキシランの加水分解により得られるオリゴ糖) :整腸作用、血糖値や肝脂質の改善、カルシウムや鉄などのミネラルの吸収促進効果などに より、厚生労働省が審査許可する特定保健用食品として利用されている成分。

 
 
 

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